蝉さん!頑張って!
園庭では蝉捕りを楽しむ子ども達の姿があります。
夏を感じる光景です。
昨日こんな出会いがありました。
羽化途中の蝉が園庭に落ちていました。
一生懸命身体を動かし、
殻を脱ごうとしている蝉です。
昆虫好きの年長組が集まり
「蝉の羽化は夜にするのに何で今しているのかな?」
「夜に木から落ちたのかな?」
「このまま落ちていたら踏まれてしまうから
木に付けてあげようよ。」
みんなで考えた結果
木に避難し、そこから観察が始まりました。
「動いてる!」
「頑張って!」
触ろうとする子がいると…
「触ったらダメだよ!
羽化したすぐは身体や羽根がやわらかいからダメ!
すぐに弱って死んでしまうんだよ!」
昆虫好きの昆虫博士達が周りの友達に伝えます。
園長先生から
蝉の羽化が始まっていると園内放送が流れると
色んな学年の子達が観察をしにやって来ました。
「すごい!殻を脱いでる!」
こうやって大人の蝉(成虫)になるんだ…
こうやって抜け殻ができるんだ…
園庭でよく見つける蝉の抜け殻。
特に年長組は
『蝉の抜け殻はどうやってできているのか?』
『成虫になる為にどんな過程があるのか?』
図鑑等で調べて何となく理解していたのですが
羽化している瞬間を実際に目にする事で
子ども達はより興味が深まり、
知っている知識がこう言う事だったんだと
学びになったようです。
貴重な体験です。
「これは羽化しているところだよ。」
「羽化って?」
「殻から出て大きくなるの。」
昆虫博士達が
他学年の友達にも一生懸命伝えていました。
「白い蝉だ。」
「蝉の赤ちゃん?」
昆虫図鑑を持って来て
じっくり観察するクラスもありました。
「今⑤番(図鑑での番号)やね。」
「もうすぐ羽根が出てくるね。」
心配になり降園前に覗きに来る姿も。
「蝉さん!頑張って!」
そして、今朝…
あれ?
「昨日の蝉がいなくなった!」
「大きく(成虫に)なって空に飛んで行ったのかな?」
昨日の蝉を心配する姿がありました。
木を見上げて…
「あっ!あそこに蝉の抜け殻!
夜の間に上に行ったのかな?」
無事に羽化できたのか、
飛び立つ瞬間まで見届ける事は出来ませんでしたが、
一生懸命生きようとする蝉を見て
蝉に対する興味の深まりだけではなく
命の大切さや尊さも感じられたようです。
子ども達の心の成長に繋がる事を願っています。